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新しいツールPilaiPidiがバッファオーバーフローの脆弱性を検出!

PilaiPidiはJavaとC/C++アプリケーションのバッファオーバーフローの問題を見つけるのを手伝ってくれるよ。

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PilaiPidiがバッフPilaiPidiがバッファ脆弱性を見つけたフロー検出が簡単になったよ。マルチランゲージアプリのバッファオーバー
目次

今日、多くのアプリは複数のプログラミング言語を使ってるんだ。これはそれぞれの言語の強み、たとえばパフォーマンスの向上や特定のライブラリへのアクセスを活かすためにね。でも、違う言語を組み合わせるとバグを見つけるのが難しくなるんだ。よくある問題の一つがバッファオーバーフローで、これはプログラムがバッファ(メモリの一部)に必要以上のデータを書き込むときに発生するエラーだよ。これが起こるとクラッシュしたり、セキュリティの問題が発生したりすることがあるんだ。

この記事では、PilaiPidiっていう新しいツールについて話すよ。このツールは、JavaとC/C++の両方を使っているアプリでバッファオーバーフローの脆弱性を見つけるのを手助けしてくれるんだ。私たちのアプローチは既存の方法とは違って、バイナリコードではなくソースコードを分析することに焦点を当てているんだ。

背景

バッファオーバーフロー

バッファはデータを保存するためのメモリ内の指定されたスペースだよ。プログラムがバッファに保持できる以上のデータを書き込むと、バッファオーバーフローが発生する。これが起きると、プログラムのクラッシュやシステムリソースへの不正アクセスなど、さまざまな問題につながるんだ。

CやC++のような言語では、バッファが十分なスペースを持っているか自動でチェックする機能がないから、バッファオーバーフローがよく起こるんだ。プログラマーがちゃんとバッファを正しくアクセスする必要があるけど、サイズを誤って計算したりデータをうまく扱えなかったりすると、オーバーフローエラーが生じることがあるんだ。

クロスランゲージアプリケーション

多くのAndroidアプリはJavaとC/C++の両方を使っているよ。Javaは主にアプリのロジックに使われて、C/C++はパフォーマンスが重要なタスクや特定のライブラリを利用するために使われるんだ。この二つの言語はJava Native Interface(JNI)っていうメカニズムを通じて相互作用するよ。

複数の言語を使うことで、開発者は効率的なアプリを作成できるけど、同時にチャレンジも生まれるんだ。データが一つの言語から別の言語に流れるときにバグが発生することがあるよ。たとえば、JavaのメソッドがC/C++の関数にデータを送ると、そのデータが適切に処理されないとC/C++側でバッファオーバーフローが起こることがあるんだ。

現在の課題

多言語アプリケーションのバグを検出するための既存のツールは、しばしば一つの言語にだけ焦点を合わせたり、言語間のデータフローを適切に追跡しなかったりするんだ。いくつかの方法はJavaやC/C++を別々にバグを探すけど、言語の境界を越えたときに起こる問題を特定するのに苦労しているんだ。

過去の研究では、クロスランゲージアプリケーションのデータフローを分析するためにいくつかの技術が試みられたけど、多くには制限があるんだ。いくつかの方法はコンパイルされたコード(バイナリ)に焦点を当てていて、ソースコードレベルの詳細を考慮しないからバッファオーバーフローを見つけるのが難しいんだ。

PilaiPidiツール

私たちは、JavaとC/C++アプリケーションのバッファオーバーフロー脆弱性を検出するための課題に対処するためにPilaiPidiを開発したんだ。私たちのツールは、これら二つの言語間のデータフローを追跡するためにアプリケーションのソースコードを分析するんだ。

PilaiPidiの概要

PilaiPidiは、JavaとC/C++のソースコードを共通のフォーマットに変換することによって機能するよ。このフォーマットを使うことで、二つの言語内外のデータフローを分析できるんだ。私たちのツールの主なステップは以下の通り:

  1. AST表現生成器:ソースコードを抽象構文木(AST)フォーマットに変換して、元の情報をすべて保持するよ。

  2. シンボルファインダー:このフェーズでは、コードで使われる変数、関数、クラスのタイプを特定することが必要なんだ。

  3. スライスプロファイル生成器:このコンポーネントは、ソースコード内の各変数のスライスプロファイルを作成して、各変数がどこで定義され、どこで使われているかの情報をキャッチするよ。

  4. データフロー生成器:ツールはAST表現とスライスプロファイルを組み合わせて、コード内の潜在的なソースとシンクを特定するデータフローグラフを構築するんだ。

  5. ソースからシンクへのパスファインダー:このフェーズでは、データのソース(ユーザー入力や関数呼び出し)からシンク(バッファアクセス)へのパスを見つけるよ。

  6. バッファアクセスアナライザー:最後のステップでは、特定されたデータフローパスに沿って適切な境界チェックが行われているかを確認するんだ。

PilaiPidiの成果

PilaiPidiを使って、私たちは6つの有名なAndroidアプリで23のバッファオーバーフロー脆弱性を成功裏に検出したよ。そのうち、開発者が3つの異なるアプリで11の脆弱性を確認してくれたんだ。

技術的詳細

抽象構文木(AST)表現

私たちのツールの最初のステップはソースコードをASTフォーマットに変換することだよ。ASTは、コードの構造化された表現を提供して、異なるコンポーネント間の関係など重要な情報を保持するんだ。

オープンソースのツールsrcMLを使って、JavaとC/C++のコードのAST表現を生成したんだ。これによって、コンテキストや重要な詳細を失うことなくコードを分析できるようになったんだ。

シンボルファインダー

シンボル探しのフェーズでは、コード内のすべての構造物に対するタイプ情報を集めるよ。変数、関数、クラスのタイプを探して、コードの構造のモデルを構築するんだ。この情報は、データフローが脆弱性につながる可能性を理解するために重要なんだ。

出力にはシンボルの階層が含まれていて、各シンボルには名前、タイプ、親シンボルが含まれるよ。この構造化された情報は後でスライスプロファイルを構築する際に必要なんだ。

スライスプロファイル生成器

このフェーズでは、AST表現を分析して各変数のスライスプロファイルを作成するよ。スライスプロファイルには、各変数がどこで定義され、どこで使われているか、また依存変数についての情報が含まれているんだ。この情報をキャッチすることで、プログラム内のデータの流れを追跡できるようにするんだ。

各スライスプロファイルには、変数のサイズや値も含まれていて、バッファオーバーフローを特定するのに重要なんだ。

データフロー生成器

データフロー生成器は、AST表現とスライスプロファイルを組み合わせてデータフローグラフを構築するんだ。このグラフは、アプリケーション内でデータがどのように動くかを特定するよ。ソース(ユーザー入力のような)からシンク(バッファアクセスのような)への流れを把握するんだ。

このフェーズでは、関数呼び出しを特定して期待するパラメータと一致することを確認して、結果の誤報を減らすんだ。

ソースからシンクへのパスファインダー

データフローグラフができたら、ソースからシンクへのパスを見つけることに集中するよ。ソースからシンクへのパスファインダーは、データ入力がどこでバッファアクセスにつながるかを特定するんだ。これは脆弱性を検出するために重要なんだ。

私たちは、Android SDK内の関数をソースやシンクとして分類するために機械学習モデルを使っているよ。この分類によって、悪意のあるデータの潜在的な入口や、そのデータがどこで誤使用される可能性があるかを特定できるんだ。

バッファアクセスアナライザー

最後のフェーズでは、特定されたパスに対して境界チェックが行われているかを確認するんだ。これは、バッファオーバーフローの脆弱性が存在するかどうかを判断するために必要なんだ。もし適切な境界チェックなしでバッファにアクセスされるパスが見つかったら、それを潜在的な脆弱性としてフラグ付けするんだ。

実世界での評価

PilaiPidiの効果を評価するために、いくつかの有名なAndroidアプリに適用したんだ。私たちのツールは23の潜在的なバッファオーバーフロー脆弱性を検出したけど、そのうち11は開発者の協力で確認されたよ。

PilaiPidiの結果を他のツールと比較すると、既存のツールは同じ脆弱性を検出することができなかったんだ。FlawfinderやCppcheckはC/C++にのみ焦点を当てていて、多くの問題を報告したけど、PilaiPidiによって確認されたものは一つもなかったよ。

PilaiPidiを使うメリット

脆弱性の早期検出

PilaiPidiは、早期にソースコードを分析することで、アプリケーションがデプロイされる前にバッファオーバーフローの脆弱性を特定できるんだ。これによって、デプロイ後にバグを修正するよりも時間やリソースを節約できるよ。

クロスランゲージ分析

JavaとC/C++の間でデータフローを分析できる能力は、PilaiPidiの大きな利点なんだ。多くの既存のツールはクロスランゲージの脆弱性を扱うことができないから、開発者は重要な問題を見逃すリスクがあるんだ。

コンテキスト認識

PilaiPidiは、アプリケーション内でデータがどのように流れているかについてのコンテキスト情報を提供するんだ。これによって、開発者は脆弱性が発生する条件をよりよく理解できて、安全なコードを書くことができるようになるよ。

今後の課題

PilaiPidiは有望なツールだけど、改善の余地はまだまだあるんだ。今後の作業では、検出できる脆弱性のタイプを拡大したり、誤報をさらに減らすための分析を洗練させたりすることが考えられるよ。

また、アプリケーションのJava側のチェックも行えるようにツールの機能を強化できると思うんだ。今のところ、FocusがC/C++側に偏っているからね。

結論

まとめると、PilaiPidiはクロスランゲージAndroidアプリケーションにおけるバッファオーバーフローの脆弱性を検出するための革新的なツールなんだ。ソースコードを分析することで、開発者にデータフローや潜在的リスクについての貴重な洞察を提供するよ。

独自のアプローチで、PilaiPidiは複数のプログラミング言語を使用するアプリケーションのセキュリティを向上させる一歩となり、開発者がより安全で信頼性の高いソフトウェアを作成できるようにするんだ。

オリジナルソース

タイトル: Statically Detecting Buffer Overflow in Cross-language Android Applications Written in Java and C/C++

概要: Many applications are being written in more than one language to take advantage of the features that different languages provide such as native code support, improved performance, and language-specific libraries. However, there are few static analysis tools currently available to analyse the source code of such multilingual applications. Existing work on cross-language (Java and C/C++) analysis fails to detect buffer overflow vulnerabilities that are of cross-language nature. In this work, we are addressing how to do cross-language analysis between Java and C/C++. Specifically, we propose an approach to do data flow analysis between Java and C/C++ to detect buffer overflow. We have developed PilaiPidi, a tool that can automatically analyse the data flow in projects written in Java and C/C++. Using our approach, we were able to detect 23 buffer overflow vulnerabilities, which are of cross-language nature, in six different well-known Android applications, and out of these, developers have confirmed 11 vulnerabilities in three applications.

著者: Kishanthan Thangarajah, Noble Mathews, Michael Pu, Meiyappan Nagappan, Yousra Aafer, Sridhar Chimalakonda

最終更新: 2023-05-17 00:00:00

言語: English

ソースURL: https://arxiv.org/abs/2305.10233

ソースPDF: https://arxiv.org/pdf/2305.10233

ライセンス: https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

変更点: この要約はAIの助けを借りて作成されており、不正確な場合があります。正確な情報については、ここにリンクされている元のソース文書を参照してください。

オープンアクセスの相互運用性を利用させていただいた arxiv に感謝します。

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